- ゴアテックスの生地を傷めずに洗う方法を知りたい…
- 実は今まで洗ったことがないので…
- 良い状態で長持ちさせるコツを知りたい…
このような疑問にお答えします。
- ゴアテックスの洗い方がわかる
- 良い状態で長持ちさせるコツがわかる
ゴアテックスには洗濯が必要な理由
ゴアテックスは洗濯をして綺麗な状態で使用する必要があります。
それはゴアテックスの素材で作られたウェアは清潔な状態で使用することで防水透湿機能が十分に発揮されるように作られているからです。
汚れたままだと防水透湿機能が発揮できないだけでなく、ウェアの劣化が早まってしまうのです。
洗濯をして常にウェアが綺麗な状態で使用することをオススメします。
ゴアテックスを洗う頻度
ゴアテックスのウェアを洗う頻度は「使ったら洗う」のが基本です。
一見、きれいに見えても登山で使っていると細かい土や砂埃が付着しています。
毎回洗うのは面倒に感じるかもしれませんがゴアテックスは清潔な状態で使用することで性能を発揮する素材なのです。
土、砂埃、皮脂、汗、化粧、日焼け止めなどが表面に付着すると本来の機能が低下してしまいます。登山から帰ってきたら他の衣類同様に洗ってください。
表示タグの確認
洗濯する前には必ず洗濯表示を確認してください。
多くの商品は洗濯機で洗うことができますが一部の商品は手洗いをする必要があります。
毎日使用している場合の洗濯頻度
ゴアテックスを通勤や通学のアウターとして毎日使用している場合は「使ったら洗う」はちょっと大変です。
激しい汚れがない場合、メーカーでは「1週間~10日ぐらいを目安に洗濯」をすることを推奨しています。
10日に1回を目処に洗濯をすれば良いと思います。
ゴアテックスを洗濯する時に使う洗剤
ゴアテックスは普段の洗濯に使っている衣類用の中性洗剤で洗えます。ただしどんな中性洗剤で良い訳ではありません。
ゴアテックスの洗濯に使える洗剤
- 中性洗剤
- 漂白剤や柔軟剤が入っていない
- 液体洗剤
エマール
確認するのが面倒な時はエマールがオススメです。
エマール 洗濯洗剤 液体
多くの登山家の方もエマールを使ってゴアテックスを洗っています。調べた所、モンベルの社員さんもエマールを愛用しているようです。
エマールはドラッグストアやホームセンターで購入することができます。
ゴアテックス専用洗剤
ゴアテックス専用の洗剤も販売されています。
一般に販売されている洗剤で洗うと細かい石鹸カスが残りそうで心配な方は専用洗剤を使うと良いと思います。
やはり専用の洗剤を使うと洗い上がりと撥水性は抜群です。
ちょっと高価なのでエマールを使うかニクワックスを使うかはお財布と相談して決めてください。
NIKWAX(ニクワックス)テックウォッシュ BE181 【洗剤】
ゴアテックス、シンパテックス、エントラント等の全ての透湿防水生地の撥水性を守ってくれる洗剤。
ゴアテックスの洗濯方法/洗濯機編
ゴアテックスは洗濯機で洗うことができます。洗濯をする前の準備は次のとおりです。
- 念のために洗濯表示タグを確認
- ファスナーはすべて閉じる
- ベルクロ(マジックテープ)も止める
- 洗濯ネットに入れる
ゴアテックスを洗濯機で洗う
洗濯機で洗う時のポイントは3点です。
- 洗濯機の手洗いモードを使用
- 40度程度のぬるま湯を使う
- すすぎは念入りに行う
手洗いモード&ぬるま湯で表面の汚れをやさしく洗います。
特に大切なのがすすぎです。すすぎは念入りに行ってください。メーカーでは洗濯機で洗った後に2回以上すすぐことが推奨されています。
脱水をする必要ありません。ゴアテックスはそもそも水を吸わないので。
柔軟剤を入れる必要もありません。
ゴアテックスの洗濯方法/手洗い編
ゴアテックスのウェアを洗う時に手洗いをしている方は多くいます。
表示タグには洗濯機で洗える表示があっても高価なウェアなのでちょっと心配に思っている人が多いのではないでしょうか。
ウェアの表面に小さいキズがある場合など手洗いをオススメします。キズの状態を見ながら洗うことができるので安心です。
ゴアテックスを手洗いする
手洗いをする時の手順を紹介します。
ゴアテックスの手洗いの手順
- バケツ(桶)にぬるま湯を入れる
- ぬるま湯に洗剤を入れる
- ゆっくり押し洗いをする
- 全体を洗い終えたら15分ほど浸け置く
- すすぎは2回以上、丁寧に行う
ゴアテックスを洗う時には40度程度のぬるま湯を使います。洗剤を溶かしたぬるま湯にゴアテックスのウェアを浸けて押し洗いで汚れを落とします。
汚れのひどい箇所だけやさしく揉み洗いをしてください。ゴシゴシ洗いはNGです。生地を傷めてしまいますので。
全体を洗い終わったら15分ほど浸け置きます。
最後にすすぎです。すすぎは念入りに行ってください。
洗剤が表面に残っていると撥水性が失われたりシミができる原因になってしまいます。
水が透明になるまですすいで完全に洗剤を洗い流します。
大きな容器があるとで便利
ウェアが入るぐらいの大きめ容器(バケツ・洗い桶)があると便利です。
オススメは折りたたみができコンパクトになるもの。コンパクトに慣れば収納に困りません。
あると助かるのが底の栓です。水を底抜きできると重い容器をひっくり返して水を抜かなくても済みます。
SOLPEX たらい(折りたたみ・大型・排水プラグ付)
ゴアテックスの乾かし方(自然乾燥・乾燥機)
ゴアテックスを洗った後の乾かし方は自然乾燥でも乾燥機でもどちらでもOKです。
自然乾燥させる場合
自然乾燥させる場合は風通しの良い日陰に干します。直射日光で急激に乾かすとゴアテックスの繊維を傷めてしまいます。
自然乾燥させた後、アイロンを使います。
アイロンを使う時の注意点
- 当て布を使う
- 低温
- スチームなし
アイロンを使うのは乾かすためではありません。ゴアテックスの表面に熱を加えて撥水性を回復させるためです。
熱を加えることで表面の撥水加工が蘇ります。
乾燥機を使う場合
乾燥機を使って乾かすことも可能です。一応、洗濯タグは確認してください。
20分間の温風乾燥で耐久撥水加工が回復します。
撥水性が弱くなってきた場合の対処方法
長年使っていると洗濯後に熱を加えても撥水性が回復できなくなってくる場合があります。
その時には撥水剤を使って撥水加工を行います。
ゴアテックスの寿命は5年程度です。洗濯後に撥水スプレーでケアすることで寿命を延ばすことができます。
オススメの撥水剤
ニクワックス(NIKWAX) TXダイレクトスプレー 【撥水剤】
洗濯の後、濡れた状態でスプレーをします。固く絞ったタオルで余分な撥水剤を拭き取りながら全体に伸ばします。
ニクワックス(NIKWAX)TX.ダイレクトWASH-IN【撥水剤】
洗濯のすすぎが終わった後に撥水剤を入れて10分ほど浸け置きます。撥水剤が残らないように2~3回すすいで余分な撥水剤を洗い流します。
一般的な撥水剤を使う時の注意点
撥水剤はゴアテックス専用の撥水剤でなくても大丈夫です。ただし、ゴアテックスに使えるのはフッ素系の防水スプレーです。
シリコン系の防水スプレーを使うことはできません。シリコン系の防水スプレーをかけるとミクロの穴が埋まってしまうからです。
空気を通す穴が埋まってしまうと通気性がなくなり普通のビニールのレインウェアと同じ状態になってしまいます。
きちんと手入れをすると長くつかえる
いつも着ているお気に入りのウェアはできるだけ長く使いたいですよね。
高性能なゴアテックスはきちんと手入れをすれば長い間良い状態で使うことができます。
使う度に洗濯をするのはちょっと面倒だと思うかもしれません。ただ、ひと手間掛けるだけの価値は十分にあります。
ぜひ快適なウェアでいつも以上に登山を楽しんでください。